《MUMEI》
告白…?
「ねぇ弥生」

「ん〜、なあに〜」

「うちらさ〜、付き合わん?」

「いいよ〜」

弥生はゲームをしながら

そう言った。

えっ?

いいよ!?!? もしかして

OKされたの?!

本の内容が頭に入らなくなる

弥生は今の言葉の意味を

分かっててOKしたの?

「……や、弥生……」

「ん〜?」

周りにいた他女友達4人が

ポカ〜ンとして

私たちを見ていた。

そりゃそうだ……

「い、今のって、返事?」

「……そう、だけど?」

「うわっ。マジか……」

友達の彩乃が驚きの声を出す。
「弥生、ちゃんと意味が分かってて返事した? テキトー?」

「失礼な! 私はバカじゃないんだからね! 分かってるよ」

信じられない。

軽い気持ちで言ったのに……。
付き合いたいという気持ちは

前からずっとあって

さり気なくゆってみたら

まさかOKしてくれるなんて

嘘でしょ!

夢みたい……。

「じゃあ、言ってみてよ」

「何を?」

「今のみぃちゃんの言葉が、どういう意味なのか、だよ」

優奈がそう言うと

ゲーム機をベッドに置いて

私の横にきた。

「姉さん!」

「えっ、はい、何」

「好き!」

私がいつも弥生に言っている

好きという言葉を

まさか言われる立場に……

「………………うん」

思いのほか言葉が見当たらない

動揺してるのかな、私。

「え〜それだけぇ?」

弥生が少し残念そうな顔をする

これって……

「弥生、みぃちゃんに何をしてほしいのか言ってみなよ」

「こ、ここで!? 言えないよ」

みるみるうちに

弥生の頬や耳が赤くなる。

恋人同士なら普通やること

いや、普通なのかは

私も分かりかねるが……

「ふぅん……」

優奈が意味ありげに

弥生をにやにやしながら

見つめている。

意味が分かったみたい……。

「やっちゃいなよ!」

彩乃が……楽しそう。

弥生は、いやいや、と首を振る
二人きりだったら

キスしてくれるのかな……

はっ!!

言葉にすると恥ずかしいな。

「……あれ、みんな……」

さっきまで寝ていた友達が

目を覚ました。

みんなは省こうとしているが

鈍感な彼女は自ら入ってきて

イライラを買っている。

「起きたん? 寝とけよ」

「いや……あの、目覚めたし」
優奈の言葉にキョドるのは桜。
弥生のことが

好きで好きで仕方ないらしい。



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