《MUMEI》
ヒーロー・も・ど・き4
「ふざけんなよ!!」

と言う声と同時に、

背中には鈍い痛み、手首には苦しいほどの痛みがきた。

「った...」

鋭い瞳...

見るものが皆凍りついてしまうほどの...

この人は...

何に対して怒っているの?

「何でおまえが、そんなことする必要あるんだよ!?支えてくれるやつがいるのに!!」

やめて...

離して...

涙腺が...

コワレテシマウ...

「なんで、誰にも頼らないんだよ!!先生だって、おまえの友達だって心配してるのに!!」

お願いだから...

「もう...やめて!!」

涙腺故障

ああ、泣いてしまった...

「ずっと、気ぃ張ってきた!あんなの、の前で...泣いてたまるかって...

教室でも、泣きたくなかった!!弱いところを見せたくないから!!

なのに...そんなこと言われたら...もぅ...優しくしないで...」

その場にへたり込んでしまった...

はぁ...ダメじゃん...私...

「心配してくれてる人は、たくさんいる。だから、簡単にそんなこと言うな」

落ち着いたのに、

彼の一言で、再び涙腺故障

はぁ...

もぅ、今日は思いっきり泣いちゃえ...

いまは、そんな投げやりな気持ちだった。

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