《MUMEI》

"美央、俺ずっとお前といたい"

"俺ちゃんと就職して、
お前と子供養えるくらい頑張るから"

"だから、またいつか、帰ってきて"

"待ってるから"




温かい夢から目が覚めると、
冷たい檻の中

四方には白い壁があり
小さな窓と
服の散らばるベッドしかない


ふと痛みを感じて、鏡を見ると
右肩辺りに赤い痕があった

皮肉なことに、
こうやって残った傷跡だけが
あたしが生きてる実感になっている

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