《MUMEI》
それぞれの夜
李緒「今日は疲れたし、夜も遅いから寝ようぜ」

刈部「そうだな
   ベッドもあるし、寝るか」

天音「そうしましょう」

巽「電気消すぞ〜」
カチッ


刈部《今日のげぇむ、あのロボット…レオンは一体何が目的なんだろう?》

李緒《うう…俺役に立ってへんなぁ   やっぱり、俺ってみんなにとって荷物なんかな……》

巽《………眠れねぇ……
後でみんなを起こさねぇようにして風にあたって来るか…》

天音《みんな、私の話を聞いてくれて良かった…》
ギシッ…

天音《…あれは巽君?
こんな夜にどこへ?
刈部君も李緒君も寝てるみたいだし、行ってみようかしら…》



ーーーーガチャ バタン
天音《ここは……屋上?
   どうしてこんな所へ…》

巽「尾行はよくねぇぜ、天音さん」

天音「!?
   き、気付いてたのね…」

巽「まぁ、俺は耳がいいものでね
ただ、夜風にあたりに来ただけだよ」

天音「ふーん…」

巽「………この世界でも、星は見えるんだな…」

天音「星が好きなの?」

巽「星空は…俺の親父との唯一の思い出だからな
俺が子供の時によく星空が見える所へ連れて行ってくれたんだ」

天音「そうなの…
   今、お父さんは?」

巽「ガンで亡くなっちまったよ」

天音「あっ…ごめんなさい」

巽「別にいいぜ」

天音「私、これから戻るけど、巽君は?」

巽「俺はもう少し夜風にあたってるよ」

天音「そう…じゃあ、おやすみ」

巽「ああ
  天音さんと話せて良かったぜ」

天音「ふふっ」
ガチャ バタン

巽「……はぁ…星がきれいだな…」


それぞれの夜は明けて行くーーー






  

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