《MUMEI》 変化。それからというもの、龍也くんは私を毎日送り迎えしてくれた。 前に言っていた通り、学校が終わると本当に何もすることがないようで・・・。 むしろ私と帰るほうが楽しいという。 この人疑いたくなるほど、優しかった。 「馨子ちゃん、晩飯のあと間食してへんやろな?」 「してないよっ。すっごく頑張ってるよ。」 「ま、馨子ちゃんはおりこうさんやから心配はないけどな。それに最近、あご周りがすっきりしてきてるで。自分で気ぃついっとった?」 思ってもいなかった言葉に顔がほころぶ。 「本当っ!?嬉しいよ・・・。ありがとう、龍也くん」 「お礼はいらんて。頑張ったのは馨子ちゃんなんやから」 「みんな、も、少しは・・・きずいてくれてるか、な?」 「・・・。それは、わからんけど・・・。確実に馨子ちゃんはかわっとる。あと少しで春休みはいるから新学期までにもっと痩せて、中 3デビューしようやっ」 「そうだね!!私頑張るっもっともっと頑張って・・・、それで自分に自信が持てるようになりたい。あの日々に帰るのは、いやだから・・・」 龍也くんは、いつものように笑って頭を撫でてくれた。 前へ |次へ |
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