《MUMEI》

アップの時間は刻々と過ぎる。


ハーフタイムは残り3分。



「二ノ宮ッ!!」



「んっ…」



「切り上げろ。下から3・2。」



「…うっす。」



残り時間を考えアップ内容を切り替える聖龍。


コート下位置へと着く選手たち。



「…和也ぁ。」



「…何だ?」



二ノ宮を呼ぶ桜井。



「…わりッ!!」



「はぁ?」



「後で怒られるだろうから先に謝っとくッ♪」



「…何の話してんだお前?」



「…ちょっとな。」



ちょいちょい。



桜井は二ノ宮から離れ、


両サイドスタメン。


井川と広瀬を呼び寄せる。



「はぁッ!?」



3人だけの会話をし、
井川の大きなリアクションが選手たちの目に入る。



「さっさとやれお前らッ!!」



ベンチから聞こえる監督の怒鳴り声。



「了解っすぅッ!!」



返事をする桜井。



「さて…俺に恥かかせてくれんなよお前ら。」

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