《MUMEI》
差菜
この日、どうしても用事があってグルグルと回っていたら、差菜ちゃんと会った。



「差菜ちゃん、ばいばい」

「うん、ばいばい」

『ばいばーい』


私が言うと差菜ちゃんは苦しそうな顔をして笑い私に言った。


はあ、これだから困る。

差菜ちゃんはかなりの自己中で自分に不憫なことがあったりするとすぐに

私に当たってくる。


悪いことなんてした覚えな…くないけどね。


差菜ちゃんは自分が可愛いと思っているらしい。

実際、可愛くない。

ええ、マジで。


もう哀れんだ目しか見せれないよ。


だけど、お世辞で、


『あ、はは。か、可愛いよ?』


と言ってしまう私がいる。

心の中では

(逆だよー!!!!)

と叫んでいるもう一人の私が居る。

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