《MUMEI》

あたしは学校に携帯を持っていってたから休み時間、輝にメールした


《亜美に、なんて言ってた?
て聞かれたんだけどどうする?》


そう送るとすぐに返信がきた


《嫌いって言っていーよ。
さっき別れのメール送った(笑)
もう限界っしょ。きもい(笑)》


《そうだったんだ(´;ω;`)
わかった!》


時間は刻々と過ぎていき
下校時間になった


亜美と会わないのが一番
なんだけどなぁ

なんて最低なことを
思ってるあたし。


下駄箱にいっても、亜美の姿を見ることはなかった


安心しながら帰ると、
あたしの家の前で携帯片手に
泣いている亜美がいた


[亜美…?]

[な…な]

[とりあえず家はいって?]


きっと輝からのメールを
見たんだろう。だから泣いてるんだ


親は共働きでいない。
亜美を部屋に通してあたしは
飲み物を用意した


[はい]

[ありがと]

[ううん]

[あのっ、ね…輝が、別れよ…て]

[うん]

[でも…っ、別れたく…ない]

途切れ途切れに話す亜美を見て
本当にすきなんだって思った


[そっか。
それ輝に伝えた?]

[言ったよ。
言ったけど…無理…て]

[そっかぁ
でも想うのは自由だよ]


恋をしたことがないから
よくわからなくて、
こんなことしか言えなかった


[そ…だよね。
ありがとう]

[こんなことしか言えなくて
ごめんね]

気付けばあたしも泣いていた。




いつか…
誰かを想って泣けるぐらいの
好きを見つけて、恋ができたらいいな








それから少し話して
ばいばいした


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