《MUMEI》 正体「もうやめてぇ!」「ハハハハ!」 俺達は今、2階の資料室から出て1階の廊下を歩いている まだ、所々で悲鳴や笑い声が聞こえる 「うぅ…怖いなぁ」 「大丈夫か?」 「うん…」 大丈夫なはずがない 睦月は昔から血が嫌いで、この廊下も血の匂いが充満している 「とりあえず、武道場に行こうぜ そこなら安…「うあぁぁぁ!!」…全……」 「今の声って…?」 「向こうの教室から聞こえて来たな ……様子を見て来るか」 「気を付けてね」 先程、男の悲鳴が聞こえた教室のドアを少し開け、中を覗くと… 《ん?あれは…高原と校長先生? 校長先生の太ももに高原が持っているボウガンの矢が刺さっている…さっきの悲鳴はそれか》 「くっ!高原ぁ! 何が狙いだ!?私は何もしてないぞ!!」 「くはっ 何もしてない…果たしてそうかな?」 「なんだと?」 「お前、ストレスかは分かんねーけど、女子生徒に暴行していただろ?」 「なっ…!なぜそれを!?」 「くはははっ、ビンゴか」 「答えろ!なぜ知っている!?」 「なぁ、アンタよぉ ゙ゾディアッグって知ってっか?」 「ゾディアック?……まさか!?」 「くはははっ、そのまさかだよ ちなみに、アンタが暴行した女子生徒の中に俺の大切な人もいたんだよなぁ…」 「…だから?私には関係のない事だろう」 「……………くっ、くははっ! なぁ…もう死ねよ」 高原がそう言った瞬間、校長先生の心臓にはボウガンの矢が刺さっていた 「ぐあああっ!!! ぐっ……お前、何者だ!?」 「しぶといねぇ まぁ、サジタリアスと名乗っておこうか それじゃあ、いい夢を」 また、心臓付近に矢が刺さり、校長先生は動かなくなった 《一体どういう意味だ? ゾディアック?サジタリアス?…高原 仁……本当に何者なんだ?》 「とにかく、ここから離れるか…」 琉雅は高原に気付かれないようにその教室から離れた 一方、高原は琉雅が見ている事は既に気付いており、不適な笑みを浮かべていた事を琉雅はまだ知らない 「くはははっ… ーーすべては愛するひとの為にーーー」 高原の呟きは空へと消えた 前へ |次へ |
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