《MUMEI》
涙と怒り
お前なら出来るはずだその言葉を俺は嫌になるくらいかけられた勉強も部活も推薦が取れるだの県大会で優勝できるだの。俺はそんなに完璧超人か。守ってくれるって言ってた友達も俺の前から消した「…………」唯一頼れるのが病院だった「えー羽鳥さん…」「はい…」失ったものの代償は大きい、病院で書かされる一枚の紙「ここに丸していってね…」「はい…」PTSDのカウンセラーを受けている。「…書けました…」「はい」紙をカウンセラーが隠すそんなもんで何がしたいのかって言いたいくらい。いつもここのカウンセリングは、粘土をこねるだのお絵かきだの、積み木をつむだの。ぬいぐるみと会話だの幼稚じみた内容だでも心が癒される
まるで昔に戻った感覚だ。「…………」「帰りましょう」「…はい」俺はカバンを持って家に帰る

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