《MUMEI》
ご褒美
数えるのに必死だった。
あまりの痛さに逆らうとか…そういうことを、考える余裕もなかった。
10まで数えないと終わらない気がして、私はただただ必死で数を数えた。




「……ぅ…ひ…ッ、…じゅ……ぅ」

「可愛いよ、陽菜……普段の強がってる陽菜よりこっちのが全然いい」

なんとか数え終えた私の頭を、眞季が撫でた。

「…っ、ひっ…ひっ…」

もう罰も受けた。
言う通りにした。
私はもう眞季のクセに、なんて思えないくらい貴方が怖い。
だから、もう許して…



そう言いたいのに、言葉にならない。

「ねぇ…あんなに痛がってたのに陽菜のココ…すごい濡れてるよ?ク●もこんなにおっきくなってる……」

「ひぁぁああッッ!!」

再び下半身に感じたことのない刺激を受け、私は悲鳴を上げた。
そんな私を見た眞季が、微笑む。

「どうしたの?陽菜…気持ちいいの?さっきと全然反応違う…」

違う。
気持ち良くなんてない。

「気持ちいいんでしょ?素直に言ってよ」

「ちが…っ、違う……」

声を振り絞って否定した。

「気持ちいいですって言って?」

眞季の目付きが厳しいものに変わったと同時に、下半身に痛みが走る。

「ひぁぁああッッ!!!……き、きもち…ぃです」

「聞こえないよ…ちゃんと言って?」

「き、気持ちいいです、気持ちいいです!気持ちいいですぅぅ……」

更に強い痛みが下半身に走り、叫ぶように言うと眞季は微笑んだ。

「そうでしょ?だって陽菜のココすごいもん…どんどん溢れてくる……今なら簡単に入っちゃいそうだね」

そう言いながら眞季は、私の体内への入り口を指でなぞった。
『簡単に入っちゃいそう』という言葉に、不安を感じた私の体が、無意識に強張る。

「やめて…お願い……それだけは許して」

「陽菜、お願いします、でしょ?」

「お願い…します」

もう眞季に縋るしか方法が見当たらなくて、自分を圧し殺してそう言ったのに眞季は、

「心がこもってないよ」

と暗い瞳で言いながら、私の体内に指を挿れた。

「ひぁッ!?」

不意を突いたように、侵入してきた眞季の指に驚いた私は、情けない声をあげた。

「ほら…すごいよ、陽菜の中…」

「やめて…お願…ぃ……抜いて…」

なにが『すごい』のか、わからない。
とにかく眞季の長い指が、奥の方に当たって苦しくて、私は眞季に助けを求めた。


けど眞季は……

「陽菜はまだわからないの?そんな言い方じゃダメでしょ?」

そう言った。


わかってる…。
兄のときも、そうだった。
お願いするときは、こんなのじゃいけない。

わかってるのに私は、顔を背けた。


些細な抵抗だったのか、逃げだったのか…自分でもわからないけど、顔を背けた途端に下半身から脳へと刺激が伝わり、私は兄にお願いするときと同じように、眞季にお願いした。

「ひあぅッ!!…やめて、やめて…くだ、さい」

「どうしたらいいか少しはわかってきた?」

眞季の言葉に、何度か頷いた。

「じゃあ、どうしたらいいか言ってごらん?」

「………舐めさして…ください」

「何を?」

……何を…?

「……ご主人様のオチ●チン舐めさせてください…でしょ?」

なんて言ったらいいかわからなくて、黙っている私に眞季は言った。

「……ご…主人様の…オチ●…チン…… 舐めさせて…くだ、さい」

舐めれば終わる。
早く終わらそう、早くここから逃げよう。


そう思って私は、乾いた口を開いた。
なのに眞季は……

「いい子だね…陽菜……ご褒美に気持ち良くしてあげるからね」

そう微笑んだ。

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