《MUMEI》

そもそも私は、
はじめからこんな場所にいたわけじゃない

ここでは
ホテルや風俗の看板がイルミネーション

夕陽が沈む頃に起き
朝日が上る頃に寝る

自分の身体は商品
奴隷と一緒
優しさなんて忘れてしまった




でもほんの2年前まで、
私は青空のもとで
制服を着ていたんだ

部活に熱中して
大好きな人と一緒にいて

河辺の道を
毎日ニケツで送ってもらった

夢もあった



なのにたった1日
1日で、私はあの世界に
追放されてしまった

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