《MUMEI》
やだよ!
こんなのはやだ!
僕はジュースが飲みたいよ
動きたいよ
たとえ、ジュースが不味くても
それが自分のせいでも
…………
僕の腕が挙がる
いつの間にか鎖はなくなっていた
選ぼう
僕が飲みたいジュースを
僕が進みたい道を
それが間違いだって
それでもいいんだ
ここで立ち尽くすよりは
ずっといい
がたん
かこっ
こくこくこく
…………
「美味しいな、これ」
それは最初に飲んだジュースだった
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