《MUMEI》 悪夢。みんなとは少し遅れて、着いた。 暴れるチャラ金髪…目黒を必死に抑えつける秋葉原と警察。 激しい罵倒を繰り返しながら暴れる。 秋葉原の口から血が流れている。 一度攻撃を喰らったみたいだ。 「小鳥遊さん……。これ……」 「奴は錯乱状態に陥っている。近付くんじゃないぞ」 美鶴の問に小鳥遊さんは答えた。 「久美ちゃん!危ないからこっちに!」 「う…うんっ」 近くにいたミクちゃんを美鶴が呼び戻す。 だが、もしかしたらこれが運命の別れ道だったかもしれない。 「ぐっ」 強く押された秋葉原は後退りした。 「お前が諦めるからぁぁぁああああああ!!!!」 秋葉原へ走る目黒。 その手には、警棒。 手錠で繋がれているため、両手を上げ、警棒を振り下ろした。 「ダメっ!!」 この声は……、逆間久美。 秋葉原と目黒の間に割り込んだ。 目黒は構わず振り下ろす。 ゴッ、と鈍い音がする。 警棒が…………ミクちゃんの頭部に直撃した。 血が流れる。 倒れる。 動かない。 嘘だ。 有り得ない。 助かったのに。 誘拐犯を捕まえたのに。 これが運命か。 信じられるか。 受け止められるか。 そんなの無理だ。 その日、僕とミクちゃんは病院に運ばれた……。 だが、まだ悪夢は終わらない。 激昂した響介が目黒に襲いかかったらしい。 響介が警察に補導された。 そこまではまだ………幸せだったかもしれない。 ………悪夢なら、覚めてほしい………。 前へ |次へ |
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