《MUMEI》
ダイエット
なんてことない。
思春期の女の子にはよくあること。
今考えたら別にそんなに太ってたわけじゃない。
でも、周りの子はみんな痩せてて、綺麗で。
なんで私はこんなに醜いんだろって。
そう思ったから、始めた。
きっと私は醜いから、友達にも嫌われるんだ。
ダイエットすれば。
そうすればきっとすべてうまくいく。
…本気で思ってたの。
中学3年の秋…私の人生はおかしな方向へと進み始めた。
でも、ダイエットってどうすればいいんだろ。
とりあえず、今まで残したことなかった給食を残してみる。
意外と簡単なことだった。
給食半分残して、夜にお菓子食べるのやめただけで、体重はすぐに落ちていった。
「あれ?ナオ、最近痩せた?」
「まぁね〜♪」
「すごいじゃん!ダイエット成功してをだぁ!!」
そんな会話が嬉しくて。
そう、最初は褒められるのが嬉しかったの。
中学を卒業するまでに、3kgくらい痩せた。
身長155cm、48kg。
当時の中学生として、たぶん標準的だったんじゃないかな。
でも、雑誌を見るとそこには痩せたモデルさんがいて。
もう少し頑張らなきゃって思った。
痩せて、キレイになるんだ…!!
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