《MUMEI》
抱きしめたい
「うう…」ずっとうめき声をあげている「どうしたの…」電車は後もうすぐで京都に向かう
「乗り換えるから…」「んっ…」すると、羽鳥君が起きた「おはよう…」「…………うっく…」羽鳥君の涙、周囲の人たちは「大丈夫…」
「…………」咽鳴を出す「くっう…」「っ…」このまま抱きしめた。私はこの人を守りたい。ずっと守りたい「…………」
「行ける…」こくりと頷きそのまま湖西線乗り場に移る「大丈夫かな…」でも湖西線に乗れば
もうマキノまでだし、少しお話できるかな。
「えー只今、米原行新快速が到着いたします
」「これに乗るよ…」「う…ん」そのまま列車に乗った「ねぇ、何でさっき泣いたの…」
「…実は今日が俺の恋人の命日…」「え…」
「去年、さやかが電車に跳ねられて死んだ。俺はその時、さやかが跳ねられるの、身近でみてた。死体も見てしまって…うく…」「そうか…」愛しい人の無惨な死、それは悲しい事
電車に跳ねられたのだからとてつもなく、原形を留めていなかったと思う。
私は、つらいあなたを抱きしめてもいいですか

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