《MUMEI》 番外編 愛しい人の死「…行くか…」俺は暑い日差しがさす外を歩いた。今日は部活が休みなので、さやかとデートする事になった。「あつ…」汗まみれじゃさやかに会うのは恥ずかしいので顔周りの汗をふくすると開かずの間の向こうにはさやかがいた。「きょうちゃん」呑気に手をふりながら渡るが、踏切の警報器がなる「早く渡れよ!」そんな会話をしていたころ遮断器が両方降りて向こうから電車が急速に走ってくる「っ!?」「どうしよ…」「どうしようじゃない早く、くぐれよ!!」「でもそんなことでない犯罪よ」呑気な言い訳をするさやかに俺は内心きれていた「今はそんな事どうでもいい電車が来てるんだ!」凄いスピードで電車が迫る 「今まで…有難う…楽しかったよ、さようなら」「っ…」もう声なんて出はしない。 ーガタンゴトン 「ぐぁっ…」ゴンっと強く、頭部が顔にぶつかった時の衝撃にあった「いった…」そのとき 俺の服は血まみれになり、めのまえには俺の顔にぶつかったと思われるさやかの頭部が落ちていたそれを見た矢先、俺の世界は狂いだした さやかはこんなのじゃない、頭だけで瞳孔が開いて「おい、近づくな!」「やめて!」 周りの人に押さえつけられた。「うわああ!うわああああ!おえっぐぇ」嘔吐してしまった「おい、こいつ錯乱してるぞ救急車呼べええええ」その声を最後に俺の意識は消えた ーその事件から数時間後 「大丈夫かね」「うっ…」「目覚めたか、おはよう」「おはよう…」さやかはどこに行ったんだろう。ああ、そうか数時間前に死んだのか ああ、いきなり現実に戻されたカレンダーを見れば、あの時から三日間経っていたということは俺は昏睡状態に陥ってた事になるだろうな。 「大丈夫かい…」「はい…」「君昏睡状態だったからね…」「そうですか…」「つらくはないかい?」「え?」「彼女さんが死んで」「そりゃ、つらいに決まってますよ!まぁ、仕方ないとは思いますがね窮地でしたから」「どんな」「遮断機に閉じ込められた」なんて事を聞くんだこの医者は最悪だ。「まぁ、俺もくぐれといったんだけど聞いてなくて」「そうかい」キレ気味になってきた 「おそらくね、診断からすると君はPTSDだね」 「はい…」診断書を渡される。俺の周りに誰もいなかった。 前へ |次へ |
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