《MUMEI》
狂いだす
夏休みが明けるのには早かった。夏休み中俺は
入院していた。ずっと、
もう今日で学校に行ける。
病院には一時帰宅の許可を得ている。しかし病院の人の送迎付きだ。「さようなら…」病院の
車はどこかに去っていき家、ポストを開ける。すると一カ月前、八月一日の朝刊が俺の足元にぽそっと落ちる「…………」絶望的だった。ポストの中は八月一日以降のチラシや新聞、八月の電気代の紙で溢れかえっていた
「嘘…」
もちろん鍵なんて持ってないから。家なんて開かない。おそらく新聞をとっ2「だした。もう全てなくしたなら、死んでもいいや
死んだ方が楽に決まっている、誰か殺して下さい。刃物で刺してくれ、首を絞めてくれ、撃ってくれ。
学校も鬱で仕方なかった。だから授業もろくにうけずに2「だした。もう全てなくしたなら、死んでもいいや
死んだ方が楽に決まっている、誰か殺して下さい。刃物で刺してくれ、首を絞めてくれ、撃ってくれ。
学校も鬱で仕方なかった。だから授業もろくにうけずに勝手に中退した。
日が暮れた頃、ひぐらしがなく、うるさい、うるさい。
「…………」俺は必死で刃物を喉に向ける
「くっ…」少し抵抗はあったがこれで死ねる。楽になれる。でもここで死ぬのをやめれば希望はあるんじゃないのか、死ぬのをやめるのか俺、俺
少しずつ切り目をつけていくけれど、怖くてできない寧ろ死が怖かったのかも知れない、
しばらくするとインターホンが鳴り、送迎係山本さんが迎えに来た

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