《MUMEI》

「ヴェイガー≠ヘ特殊な『力』を持っているの。こっちでは超能力って言えば理解しやすいかな。プレイナー=c…こっちの住人のことだけど、実体があるでしょ?
ワタシ達にはそれがない。霊体っていうか……そう、魂そのモノと言ってもいい。だから実体を持たない分、精神的なエネルギーが極端に強い存在。それがワタシ達」

彼女の話によるとヴェイガー≠ノは実体がなく、特殊な『力』を持っている。

一般的に考えると、これまでの話も理解の範疇《はんちゅう》を超えているのだろうが、個人的には何だか興味が湧《わ》いている。

「……で、そのヴェイガー≠ェなんで『争い』を?」

「結論から言うと、『力』を得てヴェイグ≠支配するためね」

「ん? 支配するっていうのはなんとなくわかるけど、既《すで》に『力』を持ってるヴェイガー≠ェ『力』を得る?」

「正確に言うと『力』を増幅させ、圧倒的な存在となっての支配」

彼女の話を聞いてはいるが、ヴェイガー≠ェ持つ『力』がどんなモノか、まだこの目で見ていないためピンとこない。

「『力』を増幅させるには、具体的にどうやるんだ?」

「実体を持つ者との『融合』」

「それって、つまり……」

肯定《こうてい》するように彼女は頷く。

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