《MUMEI》 「二郎なら分かってくれると思ってたのに……」 分かってないのはどっちだよ……。 「なーに?喧嘩は駄目よ?」 「「違います」」 二人で南先生を睨んでしまった。 「そうそう内館君、先生が部室に来てって言ってたよ。私も職員室まで用があるから途中まで行こうか。」 「先生奢りの話は?」 東屋が不平を漏らす。 「今度何か差し入れするよ」 南先生は手を振りながら七生と長い廊下へ歩いて行った。なんか、気になる。関係ないのに。他人なのに。 ……盗み聞きじゃないからな。たまたま二人と同じ進路なだけ。 クソ、もっと近づかなきゃ二人の会話が聞き取れない……。 「……っ だから……」 「もう ……ぃ……」 会話をしながら写真部の部室に入っていく。擦れ違いで南(弟)が出て行った。 前へ |次へ |
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