《MUMEI》
W
「し、しまった!練習さぼってきたんだったっ!」





ドアの向こうにセンセイがいると思うと、胸が高まった。






「センセイ……」






「久川……アイツには気をつけろ。何しでかすか分からない」





アイツって……センセイのこと?




龍仲君がセンセイのどこを知ってるって言うの?






そんな言葉が出かかったけど、あたしは抑えた。







「そんなこと、ないよ」






「ま、いいや。とりあえず、じゃあな」





そう言って手を振る龍仲君に、またね とは言い返せなかった。

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