《MUMEI》 「――えっ!?」 女の子が発する突然の叫び声に慌ててその子を凝視する。 すると女の子もオレをまじまじと見つめてきた。な、なんだ? ――ハッ! まさか……この子の『ソウル』は相手の思考を読み取る力で、オレの『テレパス=コンパス説』がバレたのか……っ!? 自分でもわかるほど赤面し、尚《なお》もつぶらな瞳に見つめられることで変な汗まで出てきた。 これ以上は耐えられん! 「いや……、これは……その……」 「アナタがキャルちんの片割れ? へぇ〜……」 なんだ? キャルちん? 片割れ? ……どうやらバレたワケでは、なさそうだ。 「……どうも。片割れの近藤敬太《こんどうけいた》です」 「どうも〜、キアンだよ。よろしくね、ケータちん♪」 取り越し苦労だったな。ケータちん……ね。はいはい、なんでもいいですよ〜。 ――隣にいるキャルが肘で突いてくるので、緩《ゆる》んだ顔を向けると、 「なに赤くなってんの? 変態くん」 「……」 「それでは主要メンバーが揃ったところで、作戦の説明に入るかの」 前へ |次へ |
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