《MUMEI》

一見、勇ましく、聞こえも良いキャルの言葉が妙に思える。

これまでの余裕が消え、気負った印象を受けるからだ。

逆に、さっきまではしゃいでいたキアンちゃんの方は、多少緊張気味だが、どことなく余裕を感じさせる雰囲気を醸《かも》し出している。

なんだろう……この二人の差は。

ちなみにロッドさんは靄《もや》でわかりません。

「ケータ。ワタシの部屋で夕飯食べながら対策でも練ろうよ。ロッドとキアンもどう?」

ロッドさんとキアンちゃんはお互いに視線を交わし、

「いえ、せっかくのお誘いですが……今からキアンと出かけることになってますので」

「そっか。じゃあ仕方ないよね」

「ごめんねぇ〜、キャルちん」

「いいよいいよ。いってらっしゃい」


――大まかな作戦の流れを聞いただけで話は終わり(細部は戦況により変化するため)、オレ達は会議室をアトにした。

先を歩くキャルを見ていると、言い知れぬ不安が心に忍び寄ってくる。

「オマエ、なんかおかしくないか?」

「えっ? なにもおかしくないよ。変なケータ」

妙なテンションといい、明らかに様子が変だが、本人が「おかしくない」と主張する以上、追求したところで答えは出ないか。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫