《MUMEI》
差別だよ!
「あ、こんにちはー!」

最初に口を開いたのは真雪だった。

「こんにちは。何してるの?」

話しかけてきたのは多分…2年生。爽やかな人で目もぱっちり。こういう人って美形っていうのかな…?

「私達、バスケ部のマネージャーになりたくてきてみたんですけど…」
「え!?何言ってるの真雪!も、もう人足りてるって…」

お願い…!足りてて!
もし入る事になっちゃったら…アタシ…!!

「マネージャー志望!?大歓迎だよ!さ、入って入ってー」

足りてなかったー!!

ガチャ…と体育館の扉が開く。
そしてアタシが見た風景は…

「パスまわせパスー!」
「ナイッシュ!」
「声でてねーぞー!」

うわ…もうダメだ…
なんて言うか…こう…男男してる…

「入ります!」
「早っ!?」

決断が早すぎるよー!

「ねっ!舞も入るでしょ?」
「えっ、アタシはー…」

どうしよう…ぶっちゃけ断りたいんだけど。

「毎年マネージャーがいなくてさー。
志望してくれてホント助かるよ。」

うぅ、言いにくい…

すると、真雪がアタシにボソッと言った。

「舞、ここで入んなきゃ男じゃないよっ」
「女だよ!」
「入って直そうよ」
「…でも…」

判断に困るな…
バスケ部の人達はきっとマネージャーが足りなくて困ってる。助けないと!でも男…

「………」
「舞、あなたがしている男嫌いはね、れっきとした男女差別だよ!!」
「!!……そっか、そうだよね。
うん、アタシ…入るよ!自分を変える!」
「よし、よく言った!…と、いうことで入ります」

ん?なんか言いくるめられた感がある様な…
まぁいいか。

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