《MUMEI》

今画面の中では主人公の青年が変身を終えて、ガイアの工作員達を深夜のオフィス街のビル屋上から見下ろしているところであった。全身黒づくめの工作員達は人通りの絶えたビル街の中を、影から影へと伝うように移動している。
もちろん工作員達は頭上から自分達が監視をされているなどとは夢にも思っていないだろう。
壊神Zは銀色のマントをなびかせながら、音も無くビルの屋上から次の屋上へと飛び移り、工作員達を追跡していく。
いかにも丸わかりなCGではあるが、物語の世界にはまりこんでる須佐男には、そんな細かい事は気にならない。
その心のもう一つの現実は、壊神Zと同化して夜の街の上空を飛ぶ!飛ぶ!
ガイアの工作員達の目的。それは東京都都知事を誘拐して、代わりに自分達の工作員である都知事のクローン人間を据える事であった。
クローン人間の技術はムー文明の遺産(オーパーツ)から手に入れたものである。
奴らはそうやって社会の裏側に食い込み、世界を自分達の思い通りに操ろうとしているのだ。
暗い影になってよく見えなかった壊神Zの顔が、その時月明かりに浮かび上がる。

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