《MUMEI》
X
「やっぱり、先生に恋するなんて無理だよ……ね」






一人、ため息をついたその時。





「お、いたいた。龍仲が忘れもんしたって言うんで……久川さん、知ってる?」





「センセイ……――」





胸が―――苦しい。






そんなに愛くるしい目で見ないでよ。






「ん。どした……どっかいたのか?それとも……恋愛の悩みかぁ?」





そう、意味もなく無邪気に笑うセンセイ。







ただ、あたしはセンセイを見つめるだけ。










恋なんてしなきゃよかった。

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