《MUMEI》

薄暗い通路に取り残されたオレは、小さな図面を片手に部屋を探し、中へ入る。

――キャルの部屋は想像していたよりずっと狭くて殺風景なところだ。

天井にはめ込まれた金属らしきモノが淡い光を放ち、部屋を仄《ほの》かに照らしている。

ひんやりする石畳の床に腰を下ろし、置かれている簡素な机やベッドを眺《なが》めながら思う。

寂しさが漂《ただよ》うこの空間で、彼女は何を思い、何を考えながら生活していたのだろうか……。


「なにボーッとしてんの? 殺風景だなぁとか思ってるわけ?」

いつの間にか戻ってきていた彼女に訊《き》かれ、少し驚いてしまう。

「まぁ、それもあるけど……なんていうか、こう……自分と向き合える場所って感じがする」

「……」

「どうした?」

「ううん、なんでもない。それよりコレ、食べようよ。向こうの食べ物よりはおいしくないと思うけどね」

彼女が持ってきた食料は……なんかよくわからんが、色んな物をすり潰して固めた物体と、水……か?

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