《MUMEI》

「どうせもう一回…するつもりだったくせに」





俺はたくましい背中に腕を回し、直哉の愛撫に答える。





首筋に唇が当たれば顎を反らせ、鎖骨に唇が当たれば指先で髪をまさぐる。





腰を進められれば脚を腰に絡め…。





「はぁあっ、あっ、…ンッ、あっ、あっ…ン………」






慣れた堅さが肢体を貫く。




そしていつものパターンの深いキス。





いつも直哉は俺を激しく求める。






だけど優しく俺を守ろうとする。







本当は気持ちに答えたい…。






とても愛されているのは分かっているのに…。








だけど俺は、せめて躰だけを捧げるだけ。







「俺だけの、俺だけの…、可愛い…裕…、誰にも渡さない、俺だけの…、俺だけの…」






痛い位抱きしめられながら突かれまくる。

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