《MUMEI》

そんな私の様子を見兼ねて彼女は笑顔で言った。

「あなたからはもう幸せを貰ったのよ。だから受け取りなさい」

私は言われればその通りにするロボットだと自分自身に言い聞かせ、お金を受け取った。

「あなたは良い買い物をしたわね」

「そうですね。大切に使います」

私はクルリと回り、早くここから立ち去ろうと早足で歩きだした。

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫