《MUMEI》

「姉さん、そうじゃない……素直になってよ。

ずっと忘れられないって一言そう言えばいいだけだろ……」


「りょーちゃん、黙りなさい!」

明らかに先生の様子がおかしい。顔が赤い。


「どういう事それ……」

恐る恐る七生が話す。俺の袖を握っていた。


「姉さん後悔してるんだよ内館を振ったこと。

本命の男とも別れて、内館に会うためだけに教育大入ったようなもんだよ。」


「うそ、だって遊びだったって……、飽きたって…………!」


「気が付いたの、七生が必要だったってことに。」

先生がこっちにゆっくりとにじり寄ってきた。七生も近付いてゆく。

あれ、なんかいい雰囲気?

七生と先生はしばし見つめ合っている。






    バシィッ







   「ギャアア!」


「何をしてるんですか!」

びっくりした、先生が突然七生に鞭を振るい出した。

腹を赤くした七生が俺にしがみついてくる。

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