《MUMEI》

「どっちなの?」

「あの、彼氏です…」

私、涼くんから目をそらして答えた

「たまにはケンカして家飛び出すのも仕方ないけど
あんなとこで寝ると危ないからね」

私、年輩の警察官の人にお灸をすえられた

「はい」

私、恥ずかしかった

20代も半分過ぎたのに

迷子ちゃんみたいに保護されて

涼くんにも面倒かけたから

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