|
《MUMEI》 深刻芹奈は慌てて携帯電話を受け取った。 「あっ、大丈夫ですっ、携帯は無事だし！ それに、このストラップ、ただのジュースのおまけだし しかも、もうだいぶ前のやつで古いから！」 だから気にしないでくださいと言うふうに言ったのだ。 けど侑は「え…」と声をもらすと 重大で深刻な失敗を犯したみたいに口元を手でおおった。 「じゃあそれ、もう手に入らないってことじゃ……」 うわっ、すっごいへこんでる――――っ！ あの侑が、クール番長が「どうしよう…」とうつむいている。 あんまり深刻な侑の様子にかえって芹奈のほうが うろたえてしまって、「あのっ、ホントにもう気にしないで―――」 《まもなく東初桜ー、東初桜》 電車が停まり、プシュッと空気音をたててドアが開いた… 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |