《MUMEI》
マイクの闇
「少年?そんな物を持って何処へ行く?」
そんな声で私達は目覚めた
まだ体が痛い
アルスも何事かと体を持ち上げている
「何処って言われてもなぁ〜」
マイクの声がする
マイクが助けてくれたんだ
「おや?少年!君の連れが目覚めたようだ!」
「アルス!シャロット!」
「マイク…」
っう…話すの苦手何だよなぁ〜
「ごめんなさいマイク…迷惑かけてしまって…」
「いいんだよ…」(ニコ
何故だろう?マイクの笑顔に違和感を感じる…
マイクなのにマイクじゃないみたいだ…
どうやらアルスも感じてるみたいだ
「ねぇマイク?」
「何だ?アルス」
「手に持ってるそれ何?」
マイクの手に目を落とすと長い剣のような物が握られている
「これか?これは昔、家で見つけたんだよ…何でも"日本刀"とか言うらしいぞ!親父がニホンで見つけたらしい」
日本刀…聞いた事あるな…あ!本で読んだんだ
「親父いわく長い方らしいぞ?」
確かに本に書いていた平均的な長さより長い
「でも何でそれが必要なの?」
「何でって?これ何でも斬れるんだ」
え?斬れる?
「たとえば人間とか?」
今…人間って言った?
まさかそんな筈が無いわね
「聞き間違えて人間って…」
「間違えてなんていないさ」
マイクは日本刀を横に振った
すると…
「…っツ!」
今まで話していた医者の首が跳んだ
マイクを見るとそこには
狂気に染まったマイクの笑顔が目に映った
此処に居るのは本当にマイクなの?
疑問が頭に浮かんでは消える
(マイクは二重人格だから)
トーマスが言っていた言葉…
この事だったのか
マイクは嗤い部屋を出た
私達は何が起こったのか分からずにいると
ドアが開き
「こんにちはぁ〜!マイクの父クラウド・ストリードでぇ〜す!!宜しく!…ってマイクは?」
「クラウドさん…マイクが」

私達は今見たものを全て伝えるとクラウドさんは
「マイクの奴またコントロールが利かなくなっているのか…あの馬鹿がああなると誰にも止められないからな」
「ほっておいたらマイクはどうなるの?」
死ぬとか言われたらどうしょう…
「マイク自身は大丈夫だがこの町が紅く染まる」
紅く染まる?
多くの人が死ぬ?
「あいつは自分の大切な友や家族が傷つくとああなるんだよ」
トーマス君の時は狂わなかったけど
「とにかく今のマイクは危険だ近づくな…13年前の悪夢が蘇ったな…」
13年前?
「何かあったんですか?13年前に」
「それはマイクに聞いてくれ!じゃあな!」
クラウドさんは帰って行った
私達はクラウドさんが言っていたことが気になってしかたなかった
「アルス…」
「うん!行こう!マイクの所へ!」

マイクの元へ着いたがそこで目を疑った
マイクが倒れていた場所は血の海だった…
周りには原型を留めずバラバラになった人々の遺体
紅に染まったマイクの刀…


〜倒れる前のマイク〜
目の前が真っ紅だ…
俺の血か?いや…この村の人間の血だ
俺は何故此処に居る?
絆の為?
絆?そんなもので何救える?
結局何も救えてないじゃなか…
意識が薄れ
俺はその場に倒れた

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