《MUMEI》

―――――南鷹サイド―――――目が眩みそうになりながら俺は唾液を付けた中指をあてがい躊躇なく挿入する。

ぐぷぐぷ、埋まっていった。


「ひぃ…ッ…ぅあ、ぁ…」

「固いねー、やっぱり」


固い窄まりを無理に開き指を押し込む。根元まで入れれば中で内壁を擦るようにぐにぐにと動かした。
その度に反応する身体をあえて許し、解すことを中心に考えだんだんと本数を増やす。


「ん゛…んん…っは、あ…」


一本、また一本と指を足し濡れた柔らかな壁をバラバラに擦る。
その度に蕾は大きく口を開くようになり、卑猥な音を漏らす。

大分綻んだのを確認して、俺は入り口近くの場所にある快感の塊を探す。

それは容易く見つけ出すことができ、そっと撫でただけで杏介の身体が大きく跳ねた。


「いぁ…!!な、に…ぁ、ああ…ッ」

「ここはねー、前立腺っていうんだよ」



優しい愛撫から確実な刺激を与える。指の腹でグリグリと擦り、指同士で挟みこんだ。
そんな小さな動きでも、彼には多大な快楽に繋がる。


「…ら、め…ッぃあ、ああ、あ…!!」


ひっきりなしに喘ぐ。
開きっぱなしの口からは唾液が零れ、熱い吐息と共にカーッペットに染み込んだ。


「おかし…ッおかし、なる…!!変、イっちゃ、俺…あぁあ…っ」


イく、と言った杏介の内壁の収縮を感じて俺は更に強くそこを引っ掻いた。
すると彼の身体が弓なりになり、まるで痙攣してるかのようにビクビクと跳ねる。

甘く艶めく嬌声も今は格段と響き渡った。


「…っぁ、あ…やら…俺まだ、イって…あ、とまんな…ッ」


だが、杏介自身からは一滴も白濁液は出ていない。透明な先走りだけが彼自身に纏わりつき勃起した昂ぶりは未だに硬度を保っていた。


「杏介…まだイってないよ?」

「え…なんで…ッなん、で…」

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