《MUMEI》
雪月
「あぁ、ある。この鏡は『三日月の雪』といって【雪月】の国が守護する鏡だ。
他にも【雪月】の鏡には、『半月』、『満月』がある。
ちなみに【光月】でも同じだ。」

「ちょ、ちょっと待って。【雪月】とか【光月】って何?」

何の説明もなしに【雪月】とか【光月】とか言われてもわからない。

男はチッと舌打ちして説明しなおす。

「【雪月】とは月の表側にある国の名前だ。【雪月】とは朝と夕方の月の事だ。
この星から見た朝と夕方の月は雪のように白いだろう?」

優姫は朝と夕方の月を思い浮かべた。

「確かに・・・・・・・」

「だから朝と夕方の月の事を俺の星では【雪月】と呼ぶ。」

「なるほど〜。じゃぁ【光月】はもう半分の国の名前?
意味は夜の月ってことかな?夜の月はすっごい光っているし。」

「あぁそうだ。お前でもそれくらいのことはわかるんだな。」

男のバカにしたような感心したような感じに優姫の額空消えつつあった青筋がまた一本走った。

ここで優姫はふとあることに気がついた。

二人とも名前を教えあっていない。

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