《MUMEI》
連行
 放課後ー・・・
(何なんだよー・・・!)
 靖は、顔を赤くしていた。その理由は・・・
『放課後・・・近くの公園に来い・・・』
 そう、男に言われたからだ。
(何で、俺があんな奴の言いなりに・・・って思いつつ此処に来ている俺って・・・)
 溜息を注いだ靖は体制を整えて、公園に入った。
「そんなに、緊張しなくて良いんだよ?」
「え?」
 声のした方へ、目をやると男がベンチに座っていた。
「やあ!来てくれたんだな」
 爽やかな笑顔で抱きつこうとして来る男から靖は、逃げた。
「用が無いなら、帰りますよ?」
「冷たいなー・・・」
「帰っていいんですね?」
「ええ!?駄目だよ!ちゃんと、話があるんだから!」
「・・・で?」
「引くなよ」
 男が、冷や汗を流した。
「分かりました」
「・・・移動を断ったんだよな?」
「はい」
「じゃあ、俺の狗になれ」
「は?」
「俺は、どうしてもお前が欲しい」
「な、何・・・言ってんですかああああああ!!!!」
『お母さん、あの人たち・・・変な話してるよ?』
『コラ、聞いちゃいけません』
(やばっ・・・)
 靖は、男の腕を引っ張った。
「!?」
「場所を変えましょう」
「なら、俺の車の中・・・」
「もー・・・!そこで良いです!!」
(やった♪)


(リムジン・・・・)
 靖は、男の車を見て驚きの表情を隠せなかった。
「どうぞ」
 男が、車の扉を開けた。
「あ、ありがとう・・・ございます」
 靖が、乗ると男も乗った。中は、やはり凄かった。(車内が知りたい人は、ググるといいよ!)
「どうした?座れ」
「はい・・・!」
 男が平然と座ったので、靖はその前の席に座った。
「出せ」
「はい」
 男の合図で車が進んだ。
「あ、あの・・・!何処へ行くんですか?」
「ん〜?俺ん家」
「はあああああ!?」
「大丈夫だよ・・・だぶん?」
「あんたが、一番危ないよ!!」

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