《MUMEI》
夏休み
いつまで入院していればいいの。私の体はみんな治るっていうけれど、本当なのかな。ちっともよくならないばかりだ。
「はあ…」
溜め息をつき夏の空を見上げる。
「今日も五十嵐君来てくれるかな。」
「いいな、元気で…」
病院のベランダで走り回る子供、喋っているひとたちでもけしてここにいる人たちは元気ではないのだろう。元気じゃなくてもいいから私にも、元気で走り回れる体力が欲しい。
「いつか、君は治るから…」
何年その言葉をかけられたのだろう。
昔からてんかんとに苦しめられてきた。
「てんかんも治まったのになんで、かな…」
何で、また入院なのだろうか。嫌になってきた
「もっと元気になりたいよ…」
これ以上負担なんてかけたくないよ。両親はてんかんが見つかった幼少期に捨てられたからね

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