《MUMEI》 先生が、大切な話がある、と言われた。 教室で僕たちは静まっていた。 「皆さんにお知らせをします。この学校の、このクラスの、堀内セシルさんが、殺されました――――。」 ザワザワ… 「静かに。また児童が何者かに、殺されました…。もう、どうしたらいいか…」 先生が話している途中に手を挙げた奴がいた。 馬鹿な奴だな、と思ってそいつを見てみると… 何とビックリ、麗菜だった。 「先生、遼君も何者かに殺されましたよね?、これ以上この学校に死者を出したくありません。」と麗菜は感動的なことを言った。鼻声で。 もちろん、演技だ。 僕と麗菜が殺したのに、犯人が泣くはずが無いじゃないか。 「そうですね、麗菜さん。これ以上死者を出さないよう、日頃から気をつけて下さい。」先生も、もう泣きそうだった。 もうバレたのか、面白くない。 もっと、もっと、永久にバレなければ良かった。 前へ |次へ |
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