《MUMEI》
彼女のために…
「おーい、兄どこいくんだ?カラオケか?」
痛い所をつかれた。
「カラオケじゃねお医者さんにいくんだ…」
「病院、そっかにいずっとまえから女ばっか引っ掛けてるからたまには性病検査もいるもんな…」
「じゃねーよ…」
俺はあれから、全ての女と縁を切った。もちろん恨まれるだろうし、傷つけたくはなかったでも仕方ないよな、気になるやつできたから許せよ女友達共。
すると駅から電車に乗り継いで十分。大きな病院、広瀬総合病院についた。
「あの…」
「はい」
「五○一の…」
「今日も面会断絶ね…」
「え…」
「あっついでに来週一杯面会断絶が続くから」
「そうです…か…」
面会断絶ばかり続くらしい。
「もう二ヶ月しかねーんだ…」
もし、あいつのために出来る事があるとしたら
何がある。旅行に連れていくか。制服着せるか
勉強教えるか、欲しいもん買ってあげるか。
「なにがある…」

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