《MUMEI》
1.地獄法廷
ここはどことも知れぬ草原。
辺りは東西南北濃い霧が立ち込め、視界を遮(さえぎ)っていた。
時々思い出したように風が動き、視界が晴れそうになるが、それも錯覚に過ぎない。
すぐに新たな霧が湧いてきて周囲の風景を隠してしまう・・・・。
草原の真ん中に、見た目は十代に見える、しなやかな筋肉の持ち主の若者が、全裸で大の字となって横たわっている。
若者の名前は天狗丸(てんぐまる)と言う。
若者とは言ったが、人間の規準で言えば、すでに三百歳。
しかし国津神の国、ここ地獄界ではまだ充分に
若者と言える年齢だ。
若者・・・・天狗丸の股の間に潜りこむように、白い女体が居て、頭を規則正しく動かしている。
女体の持ち主は膝を正座するように折り、上体を天狗丸の股間に伏せるようにして、怒張した肉棒に唇を滑らせている。

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