《MUMEI》
ばれる
とうとう、今週。先週は、生理になったばかり
なので、スルーしてくれたものの、今週は報告しなければならない。それに、
出来るだけ木原と松下は
ダブルで避けたい二人でもある。
「あの」
「生理終わったじゃき」
「うん…」
「悪いが、松下は今日用事があって、学校は欠席しとる。わしらだけでもええかの…」
「うん…」
どうしても逃れられないんだ。
「家行くぜよ…」
「うん…」
さっきから二人の会話を誰かに見られている気がする。
「誰…」
「どうした?何かあったんか」
「ううん…」
でもさっき人影があったような松下でもなさそうだし、というか松下よりも数センチくらい低い人が見つめていた。
「家行くぜよ…ちなみにお前さんは徒歩か…」
「うん…」
「じゃあ、金貸してやるきに、これで四百円の切符を買え」
「うん…」
排気ガスの強そうな道を通る、臭いがかなりきつい
「うえっごほ…」
「あともう少したい…」
「うっうん」
どうしても咳や涙がでてしまう。
「しゃあないの…ほれ…」
おんぶされ、ハンカチを口に当てた
「進める…?」
「ああ…女背負うんは慣れておる」
とても通学路とは思えない、暗い汚い道を通った。
「ここ、本当に通学路…?」
「嘘じゃよ…」
「え…」
「ここに松下との待ち合わせ場所があっての」
木原が廃れた倉庫の扉を開ける。
「業者にバレない…?」
「いんや、ばれんよていうかここ、松下家の私有地なんじゃよ…」
「へー汚ならしいけど」
これから、ここでセックスされるんだ。突然、木原君に
冷たい地べたの上に放り投げられる。
「ええかの…脱ぎんしゃい…」
さっきとは違うきつい視線
「うん」
恐る恐る
服を脱ぎ、私は木原の上に乗っかる。
「今おもったんじゃが、おぬし、生理か…」
「うん…」
先週のあの嘘は免れない
「しゃあないの…」
「おい、てめえらだけで楽しんでんじゃねーよ」
すると奥から松下が姿を現す。
「!?」
「!?」

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