《MUMEI》
有吉か?又吉か?おぉ?
 






入学してはや1ヶ月、普通の女子高生として普通に学校生活を送ってきた。そしてこれからも


あぁ、この春爛漫の暖かい日差し、我先にと芽吹く若葉、そしてこの校内に優しく色付き広がるさく………メゴッ…「りャあ!?」







季節を味わっている最中上から叩き落とされ顔面を机で強打。




「痛い!鼻潰れてない?つかいきなり何!あー痛い!」








顔を手で押さえ叩き落とした犯人を睨み付けた。すると相手はそれ以上の眼力であたしを見下ろす。


犯人は親友である佐々木望(ササキ ノゾム)
……………おしい一字違い!顔は正反対!





「な、……なに?」

「『なに?』じゃなくて!アレ!今日提出のノート!さっさと出しに生きなよ飴」







ビッ!と指差す方向には教卓に乗るビル状になった理科のノート。それをチラ見した飴ことこのあたし黒市飴(クロイチ アメ)は心底嫌がりながら







「いや、嫌嫌嫌嫌!だってアレ噂の先生が巣くう理科室に持ってかなきゃでしょ!?ちょ、あたし腹痛いから保健室行くわ」
「まてまてまてまて!」





腹に手をあて椅子から立ち上がり逃げようとしたが、グイッと肩を力強く掴み逃がそうとはしてくれない









「なにわざとらしい演技で逃げようとしてんだ。アンタが日直なんだから仕方ないでしょ、恨むなら自分の不幸を恨みな。けどやることはちゃーんとしてもらうよ」

「うっわ でたよキッチリカッチリ人間」

「…………………あ?……………」
「すんません」








本能的に土下座をすれば奴は鼻を一鳴りさせ「ならよし」と吐き捨てやがった


ならよしって何だ?有吉か?又吉か?おぉ??










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