《MUMEI》 呪「ほう、360万のリターンかぁ。やるやんけ…。 …何点注ぎ込んだんや?」 霊「50点買いだぎゃ…。」 呪「フンッ…。まあ当たりは当たりだゎな。」 呪理奈は解りやすい負け惜しみの態度を露にしていた。 *「只今のレース、審議を継続しております――…」 その時、また場内アナウンスが流れた。 *「なお上位で入線した馬も審議の対象になっております。確定まで暫くお待ちください――…。」 呪「おおー、なんやキナ臭いなぁ…。」 呪理奈は笑っていた。 審議継続の知らせを明らかに面白がっていた。 まるで、まさかのドンデン返しを期待しているような素振りだった。 霊「………。」 霊奈はそんな呪理奈を無視し、びっしょりと手に汗を握りながら、確定の赤ランプが灯るのを待っていた。 前へ |次へ |
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