《MUMEI》
praybeat
それはほんの数週間の出来事
「ねえーん」
「ああ…」
家に帰ると、私が持っていた記憶のない赤いパンプスがバラバラになっておいてあった。
隣からは漏れる喘ぎ声。
「あん、ああ」
「きもちいい…」
とても気味が悪かった。どうせ口だけほざく事はほざき、ろくに
仕事一つも探さないし、私の給料を食い尽くすだけの自称金食い虫。そんな男はいらない、だから鍵も変えた、メアドも消した、荷物もゴミに捨てた…。
「一生綺麗で若い彼女と幸せにね…」
私はゴミ荷物とともに一枚の紙切れを残し、連絡は途絶えた、そしてこの男は新たな出会いと共にゴミ荷物を持って数時間後に姿を消した。
「男運わるすぎ…」
まあ生まれ付きだし、いつも出会うのは仕事探すだけのフリーター。
「おい…んな雨ん中何しとんねん風邪ひくで…」
コンビニの外で雨宿りしているとそこから佐久間君がひょっこり顔を出した。
「ねえ、佐久間君早く帰れば…」
「いや、俺家ここやねんけど…」
「えらい都会に住んでんのね…」
もしかして大金持ちかも知れない
「ああ、親の影響や…もっと緑豊かな所に行きたいわ…」
この子の両親は二人とも教師をしているから、
学校の影響で転勤が多いんだわ。
だから、福井県に来たんだ
「二人共小学校教師でしょ」
「何でしっとんねん…」
「さあね」
「怖いわ…」
喋ってるうちに、通りは怪しいネオン街。
並ぶ建物はホスト、ホステス、ピンクサロン、
風俗店ばかりだ。
「もっとかまってほしかったわ」
「だよね、でもここはさすがにないな…」
「んっなんやみわちゃん今頃気づいたんか家はここやけど行くとこちゃうよ」
彼のゆく視線は、オシャレで綺麗なラブホテルだった。
「ここええか?」
「うん…」
さりげなくこくりと頷いてしまう、もしホテルに行くとしたら生徒と肉体的関係を持ってしまうから少し不安だ
「ちょっと着替えてくるわ…」
彼は突然姿を消しトイレで着替える
「準備満タンや…」
彼は状況を察したのか私服に着替えていた。
「さすが…」
「みわちゃんもバレんように化粧一つくらいしPTAの親、うるさいからな」
「うん」
そして、私も薄く化粧しホテルへ
入り口に入りきれいなカウンター。
「何号室ですか…」
「空き部屋ならどこうでも…」
「二階の二一一号室です」
「はい…」
鍵を取り、二人で部屋に向かう。
「ねえ、何で私をここに…」
「そのう意味あとでわかるわ…」
「うん」
鍵があけられ、中はおしゃれで新鮮だった。
「綺麗…」
「やろ…」
ベッドに押し倒され、キスを落とされる。
「みわちゃん可愛ええな…それにええ匂いする」
ちゅ、くちゅ唇の嵐が降り注ぐ。
「あ…」
「かわええよ…」
「やめ…」
佐久間君の体をよけるがかなわず、
「初やなあ…」
耳でいきがかかるように呟くやめてと言っても聞いてくれない。
「俺、脱ぐわ…」
佐久間君は服を全てぬいだ。
「みわちゃん、ありのままの姿みして…」
「あ…」
ブラウスとタイツが脱がされあっというまに裸にされる。
「綺麗やわ、特に乳首そそるわ…」
「んく…」
撫でたり、すわれたりとても優しい愛撫だ。
「綺麗やで…」
「んあああ…」
「ああ、何で俺が生徒でみわちゃん先生なんやろ…くるしいわ年変わらんのに…」
「ああ…」
もうだめだ彼が泣き出した、教師失格じゃん。
失格だよ

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