《MUMEI》
決断
数日後、ゆきなにもう少し時間をあげたいが
決めさせるしかなかった。「どうだ…」
「兄やっぱりあたしを一人にしたいの…」
ゆきなは困ったように言う。
「いいや、少し隔離したくてね」
「でも姉は死んだんでしょ」
確かにそうだ、姉は数ヶ月前心不全で死去している、これで虐待する人はいなくなった。なら根本的原因がなくなったではないか別に学生寮に住まなくてもいい。
「じゃあ、学生寮はやめだ」
体もこんなんだ。
「うん…」
ゆきなは喜んだ。家も修理や遺品整理をすればまた住める俺は病室に戻り、瑞希と話をして
その話は終わった。
数ヶ月後にはゆきなが退院して、家を姉の遺産と貯金で修理し、遺品整理をしていると一冊のノートがあったつらつらと汚いひらがなだらけで幸い読める程度だったがノートのあるページがひらくそれは遺書らしき文章を綴ってあった
ろくがつ よんにち
わたしはいつもゆきな
やりょうにめいわくをかけてばかりでした
。わたしのせいでおとうさんと
おかあさんがおうちからで
ていってしまいました。
そのときからこうせいしよう
としたけど
おくすりのせいでできなかった。そんなわたしはすとれすをかんじてゆきなにぼうりょくをふるいこっせつさせました。
なんでわたしがかわい
いいもうとゆきなにぼうりょく
をふるわないといけなかったのか
わかりませんそれとさいごのことば
ゆきなとりょうとおとうさんとおかあさんえ
もうわたしはしぬとおもいます
あしたにはてんごくに
いますだからわたしが
めいわくを
かけたぶん
しあわせになってねぜったいにくすりなんてのまないようにおそらみまもるからね
またあえるひまでさようなら
こんな内容の手紙だった。とても泣いた
薬物に手を染めたけど本当に後悔した姉の最期だったと思う。

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