《MUMEI》

「二人揃ってどうしたんですか?」

気を取り直して訊《き》いてみる。

「ジュードさんに呼ばれたんですよ。アナタの訓練の手伝いをするように」

「そうだよ〜。ケータちんの手伝いだよ」

手伝い? 次の段階に進むためのか?

「えっと、二人はジュードさんから何をやるのか、聞いてるんですか?」

「えぇ。『ケータくんに戦闘経験を積ませたいから協力して欲しい』と」


「ちょっと待ちなさいよ!」

――今の会話を聞いていたのか、キャルが血相を変えて割り込んできた。

「おはようございます。カルグリーナさん」

「おはよ〜。キャルちん♪」

「おはようじゃないよ! なんなの!? 戦闘って!」

ロッドさんとキアンちゃんは不思議そうにお互いの顔を見合わせ、

「ジュードさんから聞いてないんですか? カルグリーナさん……アナタの了承《りょうしょう》も得ていると伺《うかが》ってますが」

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