《MUMEI》
2.神話大戦
大地は鳴動して火山を爆発させ、暗黒の雲に覆われた空では稲妻が走る。
海は渦巻き竜巻を吹き上げていた。
地上で空で海で、
ギリシャ神話、中国神話、インド神話、日本神話、あるいは現代では存在の記憶さえ無い神々達が、敵味方に別れて凄まじい戦闘を繰り広げていた。



「こっ・・・・
これはーーっ!!」
「一万年程前、天津神の一族と国津神の一族の戦いは末期を迎えておった・・・・」
抱き合う天狗丸とダキニのすぐ傍を、見上げるほどに巨大な青銅の巨人
タロスが、巨大な剣を振り上げ大地を鳴動させながら走り抜けていく。
絶叫しながらそれを迎えうつ名前も知らぬ異形の神。
周囲の立体映像の中で
閻魔ハデスの声が淡々と響く。
「この戦いの中で人達も否応なしに、どちらかの勢力について戦いに巻き込まれざるを得なかったのじゃ・・・・」

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