《MUMEI》
〜始まり〜
「帰ろっか〜」
「うん!」
あっという間に夕方になり、部活に入っていない私と美紀は帰る事になった。
いつものように、好きなアイドルの話や、ブランド品の話など、いつものように他愛のない話をして帰っていた・・・
信号を待っていると、遠くからブロロロ・・・という音が聞こえてきたが、メールを打つのと、美紀の話を聞くのに夢中で、気にならなかった・・・
「青になったよ〜!早くわたろ・・・きゃぁぁぁぁあ !!!!」
「??えっ?・・・・」
 ドンッッッ!!!!!
今まで生きてきた中で、聞いた事のない大きな音が、すぐ耳元で聞こえた・・・しかし、それだけではなかった・・・
私の体は宙に浮き、全ての世界がスローモーションになった・・・
少しして、車のボンネットに叩き付けられた・・・一瞬、運転手の強張った顔が見えたかと思うと、そのまま地面に落下した・・・
(一体・・・どうなって・・・)
私の意識はそのまま薄れていった・・・

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