《MUMEI》

「だって、そうなんだもーん」
「へ?」天狗丸とダキニがポカーンとする。



それにしても神々の姿はバラエティーに富んでいる。頭が二つ三つあるのやら腕が何本もある奴、
半人半獣、翼を持つものから、中にははたして
知能があるのかどうかも疑わしい単細胞生物のような奴まで。
ギリシャ系を代表する比較的人間の姿に近い者達もいるが、それさえも
全体的なバラエティーから見れば、一部分としか言いようが無い。
その時、空の一点に黄金に輝く釣鐘型の飛行物体が現れると、落雷のようなものを浴びせて、無名の神をバラバラに引き裂き、また空の色に溶けるように姿を消した。



「ステルス?!」
「アトランティス人が
開発した代表的な飛行兵器ヴィマーナじゃ。
インド神話のラーマヤーナにも記述が残されておるぞ。こいつは太陽光線に含まれる宇宙エネルギーと、人の想念を水晶エンジンでエネルギーに変換し、光速でのジグザグ飛行や瞬間移動も可能な優れものじゃ」
「よくわからないけど、人間すげーー!」
次の瞬間、天狗丸は飛行物体の操縦室内部に
ダイブしていた。

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