《MUMEI》 「ワタシもカルグリーナさんと同じですよ。説明が終われば協力させていただきますし」 「キアンも同じ〜」 「オレは、色々と教えてもらってる身なんで、そんな……許すとか許さないとかはないです。ジュードさんの意見を聞かせてください」 「みんな……」 彼は苦渋《くじゅう》の色を浮かべ、そして何かを覚悟するように拳《こぶし》を固く握り締《し》めた。 「ケータくんとキャルの『融合』はできない」 「――っ!?」 開いた口からは想像していなかった答えが返ってきた。 『融合』が、できない? 頼みの綱である『融合』が? 「理由は分かってるね? キャル」 「……でも徐々に良くなって――」 「ないだろ? 原因はボクにもわからないが、その子の容体が思わしくないことは確かだ」 「それは……」 二人は井下《いのした》さんの話を? 容体って……まさか、昨日から様子がおかしかったのも……。 だったら何でオレに話してくれなかったんだよ……! 「結論として我々は二人の『融合』抜きで戦うことになる。これは決定だ。異論は認めない」 前へ |次へ |
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